12月議会での一般質問「広い視野や国際感覚を持ち川越の魅力を発信できる英語教育の推進 」その2

さいたま市HPより

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英語教育に様々に取り組んでいただいていることはよくわかりました。現場の先生方が熱心にご苦労されている様子も伝わってまいります。
 さて、広い視野や国際感覚を持つ児童生徒の育成のためには、まず地域に誇りと愛着を持つことも重要だと考えております。自らの文化や身の回りのことを知り、それを伝える。英語科だけでなく、社会科の視点では、観光資源の現状について十分に学ぶ機会をふやし、地域が抱える課題解決についても考えることができたら素晴らしいと思います。そこで、第8問目として、本市で地域に誇りと愛着を持つ教育にはどのように取り組んでいるか伺いたい。

答え(教育委員会)
 地域に誇りと愛着を持つ教育に、どのように取り組んでいるかについてでございます。本市では、ふるさと川越への愛着や誇りを持ち、地域に貢献しようとする心を育むために、その取り組みを川越市ふるさと学習として位置づけ、全市立中学校で取り組んでおります。
  各校では、教育委員会が示したモデル計画を活用しながら、総合的な学習の時間を中心に、それそれの地域をフィールドとして、地域の実情や児童生徒の発達段階に応じて、地域の魅力を広く、深く知る活動や、地域と協働して行う活動などの探究的な学びに取り組んでいるところでございます。
第9問目
さいたま市では、「グローバルスタディ」という独自の英語教育を推進して教育効果をあげています。「グローバルスタディ」とは、小1から中3まで一貫した教科で、単なる語学学習に留まらず、よりグローバルな視点を持った生徒を育成しています。自国の文化を発信したりする能力を社会や他の科目と総合的に学ぶといったもので、テキストも英語科の先生がみんなで作っています。中学3年生でCEFR-A1レベルの生徒が86.6%に達するということで、川越市の54.5%と比べると大幅に高い達成率になっています。ちなみにさいたま市の中学生の場合、英検だけでなく、GTECという測定方法をSpeakingなどで使用しているそうです。全国の他の自治体からの視察も多いようで、4市が導入に向けて検討をしており、さいたま市のテキストなどの一部を利用したいという場合には利用可能だそうです。
 外国の方と英語で積極的にコミュニケーションを図ることができる子ども、日本や市の伝統・文化に誇りをもち、将来にわたり、社会に貢献する子どもを育てる取り組みという観点からは、川越市と「グローバルスタディ」は親和性が高いと思います。
 そこで、第9問目としては、さいたま市では、「グローバルスタディ」という英語教育を推進しているが、本市の考えを伺いたい。

答え(教育委員会)
 さいたま市で行われている「グローバルスタディ」についての考えと、他市の先進的な取り組みについてでございます。
 「さいたま市」が、「グローバルスタディ」に取り組むことで、生徒の英語力向上に成果をあげていることについては承知しております。本市としては、授業時間数の確保など、導入するには課題があると考えておりますが、地域の魅力を英語で発信していく力を育成することにおいて、参考となる点があるものと捉えております。
さいたま市HPより
第10問目として他市にも先進的な取り組みがあれば、伺いたい。

答え(教育委員会) 
現在、県内で熊谷市や川口市が全市立中学校で「ラウンドシステム」を導入しております。「ラウンドシステム」とは、教科書の全単元のストーリーを年間で4〜5巡繰り返し活用し、生徒がコミュニケーション中心の活動に取り組むことで「聞く」「読む」「話す」「書く」ことの英語4技能の使用量が増えることに伴い、英語力を伸ばす生徒が多くいることが特徴であるとされております。
 本市といたしましては、他市の英語教育の指導方法や効果等について調査研究しつつ、本市の実態に合った英語教育の構築に向けて進めてまいりたいと考えております。 
第5次川越市国際化計画の中で、多文化共生意識を持った市民の育成について記載されています。青少年との英語交流について、川越市でも取り組みが進んでいるようですし、外国人の市民が日本語や日本文化などを学ぶ仕組みや内容などの整備なども市民団代との連携で進んでいるようです。
 そこで、小学校中学校での外国語教育の先にある高校での教育ですが、
第10問目として、川越市での高校レベルでの取り組みについてお伺いしたいと思います。市立川越高等学校の英語教育における国際交流について取り組み状況を伺いたい。

答え(教育委員会)
市立川越高等学校の英語教育における国際交流について、でございます。
 市立川越高等学校では、英語宿泊研修として希望者を募り、福島県天永村にあるブリティッシュヒルズにおいて、オールイングリッシュの2泊3日で研修を実施しております。70種類以上の研修講座から英語の体験活動を行い、英語によるコミュニケーションを学んでおります。

 また、英語での取り組みを踏まえ、姉妹友好としであるアメリカオレゴン州セーレム市にございますノースセーレム高校との間で国際交流として1年ごとに相互訪問をしております。今年度は8名の生徒が訪問に参加し、相手校の授業への参加や、市内散策、大学訪問、ホストファミリーとの生活などを実施いたしました。現地の生徒と交流する際には、お互いの文化を伝えあうために、本市の生徒らはソーラン節を披露したり、折り紙や川越に纏わるお土産を渡したりするなど、日本の文化と川越の魅力を伝えるような取り組みも行なっております。
第11問目として、本市における青少年の英語交流はどのようなことを実施しているのか。

答え(国際文化交流課)
11 本市の海外姉妹都市であるアメリカのセーレム市とドイツのオッフェンバッハ市に、毎年交互に中学生を派遣する「海外姉妹都市訪問川越市中学生交流団』事業を実施しております。現地に滞在する1週間は、全泊ホームステイで、ホストファミリーとの会話は主に英語となります。そのため、本事業の事前研修では、地元の方々と積極的にコミュニケーションをとることができるように、本市の基本的情報や文化についても、改めて学ぶ機会をもうけています。
 ここ数年はコロナ禍により中止を余儀なくされましたが、令和6年度はまた事業を再開できるように、準備をしてまいります。
第12問目として、海外姉妹都市への中学生派遣事業の効果について伺いたい。

答え(国際文化交流課)
12 川越市と川越市姉妹都市交流委員会で主催しております本事業は、昭和62年の開始以来、30年以上継続して実施しており、これまでに500名を超える中学生が海外姉妹都市交流を経験してきました。令和2年度、これまでに事業に参加した派遣生440名を対象に実施した追跡アンケート調査では、84%の派遣生が「派遣事業での経験が、その後の生活や就職・進路の選択等に影響を与えた」と回答しています。
 また、アンケート調査でご協力いただいた派遣生をパネリストに迎え、令和3年度に「中学生シンポジウム2021globalな未来へ羽ばたく君へ」、令和4年度には「市政施行100周年記念シンポジウム」を開催し、現在グローバルに活躍する派遣生たちの体験談や、将来のキャリア形成や多文化共生の大切さについて意見を交わすことにより、国際交流の重要性を再認識し、共有するという成果を上げることができました。
 これらアンケート調査や派遣生の事例紹介などの取り組みが高く評価され、本年5月に総務省と一般社団法人自治体国際化協会が主催する「自治体国際交流表彰(総務大臣賞)」を受賞しました。この賞は、国際交流活動において優良事例の取り組みを行なっている自治体を全国から3団体表彰するもので、埼玉県下で初めて受賞したところでございます。
13問目として、NPOや民間のスクールでは、英語での観光ボランティアガイドに挑戦したい人向けの講座や観光地に赴いて訓練を行っているところもあり、大人も子供も楽しく学んでいます。川越や日本の文化歴史を英語で発信していける人材育成にどのように取り組んでいくのか伺いたい。

答え(観光課)
13 川越や日本文化歴史を英語で発信することができる人材育成の取り組みについてでございます。
 小江戸川越観光親善大使である「NPO法人英語の通じる街実行委員会」が主体となり、「第4期川越市英語ボランテイアガイド育成講座」と題して広報等を通じ、参加者を募ったうえで、16名の方が参加されました。今年の夏から秋にかけて行われた全14回の講義には、座学と実地の研修が組み込まれ、実地の研修の際には観光所管施設の使用や、外国人観光客が数多く訪れる川越まつりでは、その成果を発揮させるべく川越駅、本川越駅の校内に設置された臨時案内所において英語による案内の場の提供など、さまざまな形で人材育成の係る取り組みを支援しております。