皆様、いかがお過ごしでしょうか。
議会報告第9号ができましたので、お送りいたします。
ご一読いただけますと幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
議会での質問内容を動画でご覧になりたい方は以下のリンクをご参照ください。
「稼ぐ歴史遺産」によって見どころ一杯の川越へ
川越の観光の現状
川越は都心から近く、小江戸川越と呼ばれる歴史的な街並みを楽しめることから、多くの観光客が訪れます。伝建地区(重要伝統的建造物群保存地区)周辺地域は、江戸時代に整備された旧城下町の都市基盤もそのほとんどが受け継がれ、その歴史遺産は、人々の生活とともに、地域ならではの風情や情緒を醸し出しています。また多くの市民団体による、茶会、甲冑体験や着物散歩、里神楽の鑑賞や体験、また武道などの和のスポーツなど、文化的活動も毎週のように行われています。
令和6年の国内旅行者の入込観光客数は665万9千人、外国人観光客数も69万9千人。しかし消費額で見ると、平均で7,698円で、内訳は日帰り客が平均で6,614円、宿泊客が39,641円なのですが、宿泊者の割合は8.6%と非常に少ない状況にあります。また立ち寄り観光地点が一番街周辺エリアの「蔵造りの町並み」「時の鐘」「菓子屋横丁」など伝建地区に集中してしまい、なかなか回遊型観光が進まない現状があります。
稼ぐ文化財
現在、市内には指定文化財が264件、未指定文化財が1,889件あります。しかし、保存の計画が進んでも活用を考える部署がありません。
福井県小浜市など一部の都市では、文化財の活用から保存へという流れが進んでおり、文化財保護活用と観光が一緒になった産業部文化観光課が作られ、学芸員の方が活用や観光も担当する仕組みになっています。
国も考えをシフトさせていて、文化財の保存と活用を一体的に捉える、活用があってこそ保存が進むという考え方になりつつあります。「稼ぐ文化財、稼ぐ歴史遺産」へと、国も動いている中、活用によって地域の認知が進むこと、さらには観光の収益によって保存が進むという考え方は、特に回遊型の観光が必要になる今後、重要な考え方だと思われます。
小泉八雲ゆかり・松山藩主家の屋敷
さて、今年の秋、NHK連続テレビ小説は『ばけばけ』というタイトルで、小泉八雲の妻せつと小泉八雲を主人公とするドラマが始まりました。
その小泉八雲とも関係がある、川越市の「中央公民館分室」についてお話ししたいと思います。東京三田に久松定謨(ひさまつさだこと)伯爵邸として建てられ、小泉八雲、別名ラフカディオ・ハーンの長男小泉一雄氏が購入、昭和3年に三橋村(大宮市)へ移し、その後、川越の「山吉」で知られる呉服太物商の渡辺吉右衛門氏によって、川越に移築されたという由緒のある建物です。
川越では昭和58年から中央公民館分室として、35年間、主に公民館の貸室として活用されてきましたが、平成30年に簡易耐震診断をしたところ、大地震の際に「倒壊する可能性が高い」という診断で、平成31年4月から休館して現在に至っています。
ドラマ『坂の上の雲』にも登場する久松定謨は陸軍武官としてフランスに滞在したので、萬翠荘という鉄筋コンクリートの建物を故郷松山市に作っていて、これが今や国指定重要文化財になっています。
ちなみに久松家はそもそも久松松平家といい、四国松山藩主家。初代久松定勝の母は徳川家康の母、於大の方。つまり、定勝と家康は異父兄弟です。川越市は徳川家康とゆかりが深く、この分室は、本丸御殿や喜多院などとの歴史文化とも繋がります。つまり、中央公民館分室をハブに、本丸御殿、家康と天海、喜多院、仙波東照宮との関連性を世の中にPRしていくことが重要だと思います。そうすることでこれまで以上に「見どころ一杯の川越」を作っていくことができます。
さらに中央公民館分室は、小泉八雲ゆかりの建物でもあります。小泉八雲は松江に最も重要な記念館がありますが、この松江市と四国松山市、それと川越市と三つの都市で城下町サミットを開催することも可能であろうと思います。

蔵を活用した宿泊事業
歴史遺産を活用した民間による地域活性化の取り組みは全国で進んでいます。千葉県佐原市では、古民家や蔵をつなぎ、まち全体がまるごとホテルになる分散型ホテル「佐原商家町ホテル」が民間企業により運営されています。川越でも、蔵を活用した宿泊事業がこの秋から始まります。東武鉄道などが、クラウドファンディング等の手法により民間資金を活用し、空き蔵をリノベーションして一棟貸しの宿泊施設とする事業です。宿泊施設の運営事業者、観光施設・飲食店等との連携を図り、夜の観光を促進、歴史的建造物の保全にもつながるという取り組み「The Bath & Bed Team」というこの事業は、歴史遺産である複数の蔵をつないで「稼ぐ蔵」にしようとするものです。
現在、市内の民間所有の蔵は、伝建地区内の蔵造り商家等のように古くから商業的に活用されているものの他、空き蔵や住宅用の倉庫など、経済的活動が伴わず、所有者が将来に向けた保存や活用意欲を保持しにくいものも多数存在しています。市も蔵の新たな活用案の一つとして捉え、支援を始めていくようです。

ローカル10,000プロジェクト
国には「ローカル10,000プロジェクト(地域経済循環創造事業交付金)」という、地域密着型の起業や新規事業を支援する交付金があります。自治体が金融機関と協調して、地域の人材・資源・資金を活用した地域密着型事業を立ち上げる事業者のために、初期投資費用を支援するもので、民間事業者、国、地方が一体となり、将来にわたり富を生み出し、地域経済を循環させる仕組みです。
川越市指定有形文化財田口家住宅を活用した百足屋(むかでや)の初期投資費用にこれが使われました。
民間が独自で資金調達を行い、複数の店舗に改装した喜多町弁天長屋や、令和2年度にワーキングスペース実証実験を実施し、カフェ・ギャラリーとしての活用につながった大正浪漫夢通りの小島家住宅など、いくつかの取組が実施されています。
このような取り組みを通じて、建物所有者からの相談件数が増加しており、歴史的建造物の保存・活用を進める機運が醸成されつつあります。
民間事業者が歴史的建造物を環境整備し、活用する百足屋の事例は、「稼ぐ歴史遺産」を生み出し、「見どころ一杯の川越」を形成していくための素晴らしい事例だと思いますが、これも商家の一事例で、今後、豪商たちの蔵だけでなく、城下町川越にも力点を置くことも大切です。
広く城下町川越の価値・力を世の中にアピールし、真に川越の回遊型観光、宿泊型観光を生み出していく起爆剤として、あまり知られていない中央公民館分室のような歴史遺産をどう活用していくか、私たちの覚悟が問われていると思います。
本年6月、国から出された「地方創生2.0基本構想」では、食、伝統産業、自然環境や文化芸術の豊かさといったそれぞれの地域のポテンシャルを最大限に活かすため、様々なクロッシングを全国各地で生み出すことが期待されています。つまり、歴史遺産について言えば、新しい付加価値をつけ、「稼ぐ歴史遺産」にすることが求められているのです。
街での活動さまざま
①クレアモール防犯パトロール
クレアモール防犯パトロールに、地元サンロード商店街地域の一員として参加しています。客引き行為等防止に関する条例の罰則等の規定が適用されてから、毎月パトロールをしています。これは夏のパトロールの様子です。警察、市の職員の方々と一緒に、重点地域に散らばって、お声掛けをしたり、パトロールをしたり、一生懸命対応しています。参加されている皆さん、大変お疲れ様です。安全に歩ける街になると良いと願っています。

②ミュージカル『翔ぶぞ川越』
ミュージカル『翔ぶぞ川越』、うりいろ劇団の第3回公演は初日から満席での素晴らしい公演となりました。私が作曲した『未来をつなぐ街川越』をお芝居の大団円のところで使っていただき大感激。作詞の今井さんも大感激。『河童の伊勢参り』もコミカルに使っていただき、キャストの皆さんと撮った写真です。みんなで川越のエンタテインメントを盛り上げていきたいと思います。

③まちづくり座談会
まちづくり座談会が定期的に開かれています。参加者の皆さんからの自由な発言の場で、毎回、素晴らしいアイデアが飛び出します。とても刺激的で楽しい場と皆さんおっしゃってくださいます。そして良いアイデアは即、実行!

④「狐の嫁入り」
「狐の嫁入り」の出発前の写真。行列は蓮馨寺から出発して、大正ロマン通りや、歩行者天国の行われた一番街などを通り、観光客も含め、たくさんの方が見物してくださいました。参加者も、スタッフを含め、80名以上となりました。

産業建設常任委員会での質疑より
Q1. 幸町駐車場や文化勲章受章者の小林斗盦(とあん)宅跡地など、どのように有効活用するのか?
A1. 幸町駐車場の今後の活用予定については、現時点では未定です。観光客の滞留スペースの確保につながる利用をしていくことが大前提であると考えています。
小林斗盦宅跡地については、2010年7月に土地開発基金を活用し、にぎわいの場として当面の間暫定利用する目的で土地を購入したものです。観光客を敷地に引き込めるような活用を検討しており、敷地内のどこかにモニュメントを移設する可能性もあると考えています。
南通町の新自治会館について
川越八幡宮は創建1000年祭に向けて様々な取り組みが進んでおりますが、南通町の町民がどうなるのかと危惧をしておりました自治会館につきまして、川越八幡宮榊原祥光宮司のご厚意で新自治会館建設、町民が利用できることになりました。
私が市会議員に就任後、有志の女性の方々とともに、お掃除会を立ち上げることになりました。宮司の奥様も時々来られ、和気藹々とお掃除をし、掃除のあと皆でお茶を楽しむという会が月1回ペースではじまりました。
私も神社と自治会の話し合いなど、自治会館の移転・建設に関する協力をさせていただきました。
そんな中、境内に会館が建設され、新自治会館として利用することができる運びとなりました。
年明けには旧自治会館からの引っ越しを行い、引っ越し終了次第、旧自治会館を解体する予定です。皆様のご協力よろしくお願いいたします。
創建1000年祭を誇る川越八幡宮の美しい樹木が地域の景観を作り出し、良好な住環境を作り出しています。川越八幡宮の格別なご配慮に感謝申し上げ、今後末長く、地域住民と川越八幡宮の協力関係が続き、地域全体が繁栄してゆくことを願っています。

(仮称)新宿町1丁目広場と川越駅西口土地区画整理事業について
新宿町1丁目、川越駅西口から徒歩5分の場所に、平常時は子育て世帯をはじめとした多世代の方の憩いの場として、災害時には一時避難場所として利用できる広場を整備する事業が進められ、令和8年度供用開始の予定です。広場は、人口の集中する川越駅西口に立地する貴重なスペースであり、多くの市民に期待されていることから、広場の持っているポテンシャルを最大限に生かせるよう、民間事業者のノウハウを活用し、また地域の防災訓練やイベントにも活用してもらうなど、より多くの市民に親しまれる広場にしていきたいと市は考えています。
特色としては、賑わいの創出とともに、キッチンカーの誘致やイベントの開催など積極的な運営を行うことです。ウェスタ川越等で実施している野外イベントなども本広場で十分開催可能となり、ますます賑わいが期待できます。
また、川越駅西口土地区画整理事業では、駅前周辺としての魅力と賑わいの創出を図るため、沿道の高度利用や多様な機能の誘導を促進することを目的に、土地利用計画を見直し、川越所沢線整備に連動した用途地域境界の変更などを行っています。

