12月議会での一般質問「広い視野や国際感覚を持ち川越の魅力を発信できる英語教育の推進 」その3

動画はこちらhttps://smart.discussvision.net/smart/tenant/kawagoe/WebView/rd/speech.html?council_id=50&schedule_id=4&playlist_id=2&speaker_id=0&target_year=2023&fbclid=IwAR1AX3E4TOfmdUwboX2ULL7QvG8wTCE_fgcc0aFsapUBaS7inia87NOeuS0

 それぞれお答えをいただき、総合的な学習の時間を中心に、それそれの地域で、地域の魅力を広く、深く知る活動や、地域と協働して行う活動などの探究的な学びに取り組んでいることなどお話いただきました。
 さいたま市の「グローバルスタディ」については、川越市としては、授業時間数の確保など、導入するには課題があると考えているが、地域の魅力を英語で発信していく力を育成することにおいて、参考となる点があるものと捉えていることや、他にも熊谷市や川口市の「ラウンドシステム」のような4〜5回テキストを繰り返し学習してコミュニケーション量を増やすことを特徴とする学習方法も参考にしているということでした。

 また川越市の海外姉妹都市交流事業が30年以上継続して実施されており、これまでに500名を超える中学生が海を渡ったことも知りました。アンケート調査では「その後の生活や就職・進路の選択等に影響を与えた」という答えがありましたが、派遣された中学生OBの中から外交官になったり、語学の専門家になったり、起業したりと、交流経験により職業の選択肢が広がったという方々のお話も伺っており、大変感動いたしました。

 「ふるさと学習」と「英語力の向上」を組み合わせて取り組む、川越らしい特色ある教育、つまり、川越の魅力を発信できる英語教育の推進によって、小中学生や高校生さらに大学生それぞれのレベルで、自分の住んでいる地域についてより深く理解し、自分の住んでいる街に興味、関心が深まることで、地域の問題を自分自身の問題としてとらえられるようになり、地域の活性化にもつながるようになる取り組みができると素晴らしいと思います。

 また、こうした小中高校生が大人になった際には、市や周辺の観光資源を海外に発信したり、さらにはインバウンド観光を促進する人材となったりして、地域社会へ貢献することも可能性も考えられます。

 小学校、中学校での学びの上に、高校との連携で、体系的に地域の魅力、文化、歴史などを学ぶグローカルな英語教育を推進することができたら観光立国を支える人材の裾野を拡げることにもなります。そうした高校レベルで、川越の魅力を発信できる「観光教育」などの創設や、更なる取り組みも提案したいと思います。

 また、NPOで行なっている英語ボランティアガイド育成講座に参加された方々が会を追うごとに増え、たくさんの市民の方が、川越の魅力に深く気づき、案内をした相手に喜ばれるだけでなく、自身の英語力やコミュニケーションスキルの向上など自己研鑽にもつながっていることは、生涯学習として素晴らしいと思いました。

 先ほどは第4期の参加者が16名というお話でしたが、第1期からトータルしますと大変な数の英語ボランテイアガイドが育成されることになり、川越まつりや喜多院など各場所で活躍されることでしょう。

 また、霞が関地区など、多くの国からのたくさんの留学生がいる大学を有する地区の可能性も、これから多いに考えるべきです。ホストファミリーや地域のイベントなど、外国人留学生が地域の方々とふれあうことで、地域に魅了を感じ、卒業後も住みたい、また戻ってきたいと思えるようなご縁を増やせれば、また彼らの生活文化を発信できる場所が川越に増えれば、川越を多彩な国際交流、異文化交流ができる街として位置付けられるようになるでしょう。外国語教育の可能性だけでなく、街そのものの新たな魅了を創出してゆくことにもなると思います。

 川越市でも、学校と地域住民等が力を合わせて学校の運営に取り組むことが可能となる、コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)がはじまっています。学校運営に地域の特色ある取り組みを積極的に生かし、地域と一体となって特色ある学校づくりを進めていく中で、こういった活動ができたらと思います。地域や民間団体と小、中、高等学校が連携した地域活性化につながる国際交流を進めていけることが望ましいと思います。
 最後に第14問目としまして、広い視野や国際感覚を持ち、地域の誇りや自分の思いを発信していける児童生徒の育成のために、今後どのように取り組んでいくのか伺いまして、私の一般質問とさせていただきます。

 答え(教育委員会)
14 広い視野や国際感覚を持ち、地域の誇りや自分の思いを発信していける児童生徒の育成に向けた今後の取り組みについてでございます。
 今後、グローバル化が加速し、様々な業種において、現在以上に自国以外の人々との関わりが求められるようになって行くことが想定されています。本市においても、今までよりも多くの外国人が訪れ、外国語を用いて他者とコミュニケーションを図る資質・能力を育成することは、ますます重要になってるものと考えられます。
 本市といたしましては、小・中・高等学校の外国語活動・外国語科の教職員の指導力を向上させ、各学校段階の学びを円滑に接続できるようにし、英語力を系統的に育成していくとともに、児童生徒が、英語を学ぶ楽しさや意義を感じられるような授業となるよう、工夫と改善を図ってまいります。
 また、児童生徒が、ふるさと川越への愛着や誇りをもち、地域に貢献しようとする心を育むために、今後も川越市ふるさと学習を一層推進するとともに、さらには、地域人材の活用や姉妹都市交流など海外の学校と連携することで、児童生徒が広い視野から国際理解を深め、川越の魅力を積極的に発信できるような機会の充実を図って参ります。

12月議会での一般質問「広い視野や国際感覚を持ち川越の魅力を発信できる英語教育の推進 」その1

動画はこちらhttps://smart.discussvision.net/smart/tenant/kawagoe/WebView/rd/speech.html?council_id=50&schedule_id=4&playlist_id=2&speaker_id=0&target_year=2023&fbclid=IwAR1AX3E4TOfmdUwboX2ULL7QvG8wTCE_fgcc0aFsapUBaS7inia87NOeuS0

 今後、グローバル化が進むなか、どのような職業に就いても外国語が様々な場面で必要とされる可能性があります。児童・生徒にとって、国や郷土が育んできた伝統や文化を基に、広い視野を持ち、自分の考えや気持ちを英語で伝えていく力をつけることは重要なことです。いわゆるグローバルとローカルを掛け合わせたグローカル教育の推進、グローカル人材の育成です。

 ます始めに、日本の英語教育のレベルが落ちています。英語を母国語としない国・地域について2023年の「英語能力指数」ランキングという、スイスのEFエデュケーション・ファースト(EF Education First)による発表では、日本の英語力は世界111ヵ国中87位と下がっていて、若い世代の英語力低下が目立っています。

 日本の英語教育の課題として考えられるのは、学校では英語学習に取り組みながらも、英語を話す実践の機会が少ない、コミュニケーションの機会が乏しいということです。また、英語を学ぶ目的について、「大学受験のため」や「資格を取るため」等では、一時的ないしは限定的であり、その目的を達成した後の学習意欲の維持が困難であるということです。

 文科省では学習指導要領を改定し、英語科では目標設定として、国際的な基準であるCEFR(セファール)〜Common European Framework of Reference for Languagesの略〜という基準を参考に、「コミュニケーションを図る資質能力をバランスよく育成することや、領域統合型の言語活動を重視することにしました。ちなみにCEFR-A1というのは、例えば英検で言えば3級程度です。
 そんな中、川越の特性を生かすことで、つまり、身近に観光資源があり多くの外国人観光客が訪れる、また外国人の留学生が身近に多くいる、外国人と接しながら、自然に英語の勉強が楽しくなるような形での教育効果が期待できる、このような川越の素晴らしい地域特性を教育の中で活かせないかと考えています。

 市の財政の面からも、住みたい地域、移住したい地域として川越市が選ばれることは重要ですが、それには、教育が重要な要素の一つと考えます。さいたま市では、0~14歳の転入超過数が7年連続で全国第1位となっており子育て世代から選ばれ続けていますが、特に教育にも非常に力を入れていることでも有名です。そのさいたま市では独自の取り組みとして、小学校1年生~中学校3年生までの9年間一貫して学ぶ「グローバル・スタディ」という英語と社会科が一緒になったような教科の独自の取り組みを行っています。そこで川越市でも、地域社会や世界で活躍する「グローカル人材」を育てる英語教育を推進するために、まず初めに英語教育の現状についてお伺いいたします。
第1問目といたしまして、国が目指している英語教育はどのようなものでしょうか
答え(教育委員会) 
国が目指している英語教育についてでございます。国の第4期教育振興基本計画の中では、教育に関する5つの方針が示されており、その1つの中に「グローバル化する社会の持続的な発展に向けて学び続ける人材の育成」があり、外国語教育の充実等の基本施策が掲げられております。施策の成果を図る指標として、英語力について、中学校卒業段階では、実用英語技能検定3級取得程度の力を持っているとされるCEFR-A1レベル相当以上、高校卒業段階では、実用英語技能検定準2級取得程度の力を持っているとされるCEFR-A2レベル当以上を達した中高生の割合を、5年後までに6割以上にすることが示されています。
第2問目といたしまして、外国語活動や外国語科の授業では、外国語によるコミュニケーション能力をどのように育成しているのか。

答え(教育委員会)
 各学校では、学年に応じて、学習指導要領に示されている「聞くこと」「読むこと」「話すこと(やりとり)」「話すこと(発表)」「書くこと」と5つの領域について、様々な場面や状況等を設定した言語活動を行うことで、児童生徒が習得した知識や経験を生かし、自分の考えや気持ちなどを適切に表現できるコミュニケーション能力を育成しています。
第3問目といたしまして、指標となる中学校卒業段階で、CEFR-A1レベルの子供たちの割合は、直近3年間ではどのように推移しているのか。全国及び本市の状況について伺いたい。

答え(教育委員会)
中学校卒業段階で、CEFR-A1レベルの子供たちの割合について、文部科学省による「公立中学校英語教育実施状況調査」によりますと、新型コロナウイルス感染症の影響で実施しなかった令和2年度を除いた直近3年間の推移は、
 令和元年度は全国で42.0%、本市では41.3%
 令和3年度は全国で46.9%、本市では46.1% 
 令和4年度は全国で49.2%、本市では54.5% となっております。
第4問目といたしまして、本市の英語教育の課題について伺いたい。

答え(教育委員会) 
本市の英語教育の課題でございます。生徒の英語力について、CEFR-A1レベル相当以上の生徒の割合は、毎年上昇しているものの、第3次川越市教育振興基本計画における目標の70%には、まだ到達しておりません。
 児童生徒の英語力のさらなる向上に向けて、さらに教員の指導力向上を図り、授業を改善することが課題であると捉えております。特に、「話すこと」の領域に関わる言語活動において、児童生徒が、活発に自分の思いを英語で話したり、聞いたりする機会を充実させる必要があると考えております。
第5問目といたしまして、令和3〜7年度の川越市第三次教育振興基本計画がございまして、英語を母国語とする英語指導助手の配置事業や外国語活動、外国語科研究委員会、イングリッシュキャンプなどが盛り込まれています。そうした中、外国語活動の充実を図るために、第5問目といたしまして、本市で行っている外国語活動、外国語科研究委員会では、どのような検討を行ってきたのか伺いたい。

答え(教育委員会) 
 外国語活動、外国語科研究委員会で検討してきた内容についてでございます。本研究委員会は、市立小・中学校の英語教育を専門とする校長及び教頭の代表者、並びに外国語活動・外国語科を担当する教員の代表者6人で組織しており、本市の英語教育を推進し、児童生徒の英語力を高めるための検討を行っております。
 具体的には、授業研究会を行い「主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業の在り方」について検討し、授業モデルを作成して各校に示しております。また、授業で児童生徒のコミュニケーション活動を充実させるための方策や、英語指導助手の効果的な活用方法等について検討し、アイディア集やワークシートなどを作成し、各学校に配布、周知しております。
第6問目といたしまして、本市では、英語を母国語とする英語指導助手を授業の中でどのように活用しているのかお伺いしたい。

答え(教育委員会)
 授業では、児童生徒の英語に触れる機会を充実させるとともに、授業が実際のコミュニケーションの場面になるように英語指導助手を活用しております。
 具体的には、英語指導助手が、教師とのやり取りや発表の例文を児童生徒に行ってみせたり、発音のモデルとなり、児童生徒の発音を指導したりしております。また、児童生徒が学んだ表現を使って、英語指導助手と直接やり取りする場面を設け、英語を用いて主体的にコミュニケーションを図ることの楽しさや大切さを実際に体験できるようにしております。
 その他にも、児童生徒の発言や作文等の内容に対して助言したり、児童生徒との会話テストを行う際の相手役を行ったりすることもございます。
英語指導助手に対して、実際には英語の技能だけでなく、子供たちを指導する力や教育への情熱など、英語指導助手の力を引き出すためにどのような工夫をしているのか。また教員の側も英語指導助手の力を活用するために、どんな取り組みをしているのか、教員や英語指導助手の力を高めるための取り組みについて伺いたい。

答え(教育委員会)
教員や英語指導助手の力を高めるための取り組みについて。
 教員につきましては、大学教員等から外国語活動・外国語科の指導に関する専門的な知識・技能を学ぶ研修会や、市内で英語指導助手を活用したも模範的な授業を行っている教員の授業を参観し、研究協議を通じて授業の実践力を高めることを目的にした研修会を実施しております。また、外国語活動・外国語科研究委員会で作成した教材・指導資料等を活用したり、学校指導訪問等の際に直接教員に指導を行ったりすることで、授業力の向上につなげられるように取り組んでおります。
 また、英語指導助手につきましては、直接雇用の者については、教育センターにおいて毎月1回、研修会を実施し、「より良いティーム・ティーチングの在り方」や「より良い児童生徒との接し方」について、担当指導主事が指導したり研究協議を行ったりして、資質の向上を図っております。
 加えて、指導主事が全市立学校に英語教育推進訪問を実施し管理職や担当教員から活動状況等について聞き取りを行うとともに、授業等における英語指導助手の様子を参観し、英語指導助手のより良い活用に向けて各学校の外国語部会を充実させることなどについて、個別に指導助言を行っております。

その2に続く

川越女子高校音楽部に合唱していただきました。

川越女子高等学校音楽部の皆様に「アースデイin川越2021」にて、SDGSへの取り組みとして、『The Earth can be Beautiful Again~虹の玻璃(にじのちきゅう)(寺島悦恩作詞・小林範子作曲)』を歌っていただくことができました。このコロナ禍で練習もままならない中、素晴らしい合唱ステージをオンラインでくりひろげていただくことができました。川越女子高等学校音楽部の皆さま大変ありがとうございました。演奏動画はこちらにアップさせていただきました。

https://youtu.be/hATwfl6A3Gw

アースデイ イン 川越 日時:令和3年10月3日出演:埼玉県立川越女子高等学校音楽部      

合唱:川越女子高等学校音楽部 指揮・ピアノ栗原晶代先生

「アースデイ」は、みんなの未来の ために、かけがえのない 地球環境を守り、すべての 人々と 平和で 安全な 世界を 作ることを 目的とした イベントです。1969年ユネスコの環境会議をきっかけに、地球環境について考える日として世界中に広がりました。アースデイ・イン・川越は、環境問題、国際交流を主なテーマに1999年から毎年開催され、2018年からはSDGsをメインテーマに、子どもから大人まで、すべての人が持続可能な社会について考えるための提案を続けています。今年2021年、10月3日(日曜日)、「アースデイin川越2021」および「SDGsアクションフェスタ』において、川越女子高等学校音楽部の演奏発表をさせていただきました。アースデイのサイトは、こちらです。(27分50秒あたりから川女の演奏が始まります)

http://showanomachi.net/earthday/2021/10/01/2021liveworkshop/

『The Earth can be Beautiful Again~虹の玻璃(にじのちきゅう)(寺島悦恩作詞・小林範子作曲)は、地球よ、もういちど美しくよみがえれというメッセージを込めた、世界への祈りの歌です。川越在住の作詞作曲者による作品です。

玻璃とは、ガラス玉のような美しくも壊れやすい地球を表しています。広く皆さんに歌っていただくことで、環境に対する思いを広めていただけたらと思っています。玻璃というのはガラスのように繊細でこわれやすいけれども、かがやく宝石のような地球を表しています。2001年の9.11の時にできた曲で、それ以来ずっと歌い続けられています。

「時は止まった 人影も凍る街、嘆きの星』や「吹きすさぶ風に 舞い散る灰色の雪』は、災害や爆風で建物やまちが飛ぶ様子をあらわしています。しかし、「『The Earth can be Beautiful Again〜かろやかに鳥が 笑いかける花 輝ける森が 語りかける朝」という歌詞で美しく蘇る世界への祈りを表しています。

歌と言葉には不思議な力があります。本気で美しい地球を取り戻そうという想いを一つにしてみんなで歌って音楽を楽しみながらSDGsに取り組む、そんな「にじのちきゅうプロジェクト」は 音楽を楽しんだり発信したい方々が繋がって、SDGsへの想いを一つにする活動のひとつと思っております。

「にじのちきゅうプロジェクト」動画完成しました

「にじのちきゅうプロジェクト」参加者の皆さんによる動画が、この度ようやく完成いたしました。この「からふるプロジェクト」と「NPOアートバーブズフォーラム」の共催のもと、オンライン合唱の動画を企画したものです。 このコロナ禍でなかなか歌う機会がない中、オンラインで歌っていただくことでSDGsに貢献し、美しい地球を取り戻そうというメッセージを繋がりながら発信したいと思います。

「からふるプロジェクト」は、大人も子供も障害のあるなしも関係のない地域密着交流イベントを2019年から開催しており、『虹の玻璃(にじのちきゅう)』を歌ってきました。 2020年はコロナ禍となり無観客でイベントを行い、2021年はオンライン合唱という形で挑戦し続けています。

その中で、今年のオンライン合唱では、まず「にじのちきゅうを歌ってみよう」という体験会を開催しました。6・19(土) 6・26(土) 7・3(土)3回の連続講座で、発声、メロデイやコーラスパートの練習、録音の仕方など学びました。

そして参加希望者は、イヤホンで音源を聴きながら、ご自身の歌声のみをスマホなどで録音して指定のURLに送っていただき、皆さんのSDGsのメッセージやご自身の写真や動画なども送っていただき、その素材をもとに、プロの動画編集者いまいかおるさんによるオンライン動画が作成され、この度、オンライン上で発表、配信となりました。

玻璃とは、ガラス玉のような美しくも壊れやすい地球を表しています。広く皆さんに歌っていただくことで、環境に対する思いを広めていただけたらと思っています。玻璃というのはガラスのように繊細でこわれやすいけれども、かがやく宝石のような地球を表しています。

2001年の9.11の時にできた曲で、それ以来ずっと歌い続けられています。 「時は止まった 人影も凍る街、嘆きの星』や「吹きすさぶ風に 舞い散る灰色の雪』は、災害や爆風で建物やまちが飛ぶ様子をあらわしています。しかし、「『The Earth can be Beautiful Again〜かろやかに鳥が 笑いかける花 輝ける森が 語りかける朝」という歌詞で美しく蘇る世界への祈りを表しています。

歌と言葉には不思議な力があります。本気で美しい地球を取り戻そうという想いを一つにしてみんなで歌って音楽を楽しみながらSDGsに取り組む、そんな「にじのちきゅうプロジェクト」は 音楽を楽しんだり発信したい方々が繋がって、SDGsへの想いを一つにする活動をしたいです。

「SDGsを歌う」アースデイin川越2021

「アースデイ」は、みんなの未来の ために、かけがえのない 地球環境を守り、すべての 人々と 平和で 安全な 世界を 作ることを 目的とした イベントです。1969年ユネスコの環境会議をきっかけに、地球環境について考える日として世界中に広がりました。アースデイ・イン・川越は、環境問題、国際交流を主なテーマに1999年から毎年開催され、2018年からはSDGsをメインテーマに、子どもから大人まで、すべての人が持続可能な社会について考えるための提案を続けています。公式サイトはこちらです。

http://showanomachi.net/earthday/2021/10/01/2021liveworkshop/

そんな中、今回初めて参加させていただく「にじのちきゅうプロジェクト」では、このコロナ禍でなかなか歌う機会がない中、オンラインで歌っていただくことでSDGsに貢献し、美しい地球を取り戻そうというメッセージを繋がりながら動画発信しました

参加団体の「にじのちきゅうプロジェクト」は、からふるプロジェクトとNPOアートバーブズフォーラムの共催のもと、オンライン合唱の動画を完成することができました。からふるプロジェクトは、大人も子供も障害のあるなしも関係のない地域密着交流イベントを2019年から開催しており、「虹の玻璃」を歌ってきました。2020年はコロナ禍となり無観客でイベントを行い、2021年はオンライン合唱という形で挑戦し続けています。音楽イベントを通じてよりよい地域づくりをし、それがSDGsにつながることを願っています。

さらに、アースデイ・イン・川越に毎年参加してくださっている川越女子高等学校音楽部にご参加いただき、SDGSへの取り組みとして今年は「虹の玻璃」を歌っていただき、さらに素晴らしい合唱ステージをオンラインでくりひろげていただくことができました。この川越女子高等学校音楽部による合唱ステージもお楽しみください。

『The Earth can be Beautiful Again~虹の玻璃(にじのちきゅう)(寺島悦恩作詞・小林範子作曲)は、地球よ、もういちど美しくよみがえれというメッセージを込めた、世界への祈りの歌です。

玻璃とは、ガラス玉のような美しくも壊れやすい地球を表しています。広く皆さんに歌っていただくことで、環境に対する思いを広めていただけたらと思っています。玻璃というのはガラスのように繊細でこわれやすいけれども、かがやく宝石のような地球を表しています。2001年の9.11の時にできた曲で、それ以来ずっと歌い続けられています。

「時は止まった 人影も凍る街、嘆きの星』や「吹きすさぶ風に 舞い散る灰色の雪』は、災害や爆風で建物やまちが飛ぶ様子をあらわしています。しかし、「『The Earth can be Beautiful Again〜かろやかに鳥が 笑いかける花 輝ける森が 語りかける朝」という歌詞で美しく蘇る世界への祈りを表しています。

歌と言葉には不思議な力があります。本気で美しい地球を取り戻そうという想いを一つにして、みんなで歌って音楽を楽しみながらSDGsに取り組む、そんな「にじのちきゅうプロジェクト」は 音楽を楽しんだり発信したい方々が繋がって、SDGsへの想いを一つにする活動のひとつと思っております。

川越総合高校100周年記念事業での合唱指導協力

2021年9月2日、ウエスタ川越大ホールで川越総合高校100周年記念事業が行われました。多数の来賓を招いての予定でしたが、コロナでの緊急事態宣言下にあって、無観客での開催となりました。

この事業を行うにあたって、川越総合高校の生徒さん達が、宮澤賢治の作品を題材にした坂田晃一氏作曲の『賢治の風景』より『向ふも春の訪れなので』と『コバルト山地』を合唱演奏するための指導をこの夏休みに行ってまいりました。コロナの感染を防ぐため、練習回数も4回、一回につき1時間半という短い時間でしたが、大変な中で集中して取り組まれ、ピアノ伴奏もメキメキ上達して素晴らしい成果となりました。やり遂げたことが、きっと、将来に向けて彼らの大きな一つの自信となってゆくことでしょう。

https://www.sch-artworks.jp/live/20210902kawagoesougoukoukou.html

また、私の方でこの曲のための連弾譜も作成させていただきました。それが以下の説明です。

この夏は川越総合高校100周年式典(ウエスタ川越大ホール)の音楽披指導の依頼を受けて準備を進めてまいりました。総合高校の生徒さんや先生方と交流をもつことができました。コロナ禍の中で、川越総合高校100周年式典では。坂田晃一先生が、宮沢賢治の作品に曲をつけた「賢治の風景」という作品の中から、『向こうの春もお勤めなので』と『コバルト山地』合唱曲の指導として夏休み4回の合唱練習(最小限にするため)と数回のピアノ指導でをさせていただきました。コロナ禍の中で、式典の規模も縮小され、最終的には、無観客での開催となりました。演奏者の人数もウエスタの舞台に載せられる生徒さんの人数に制限があり、また式典メインということで、反響版が使えない中、ピアノの屋根の部分を外し、連弾にするという構想でしたので、私が編曲してみました。本番ではピアノ伴奏もソロで生徒の早津さんが演奏することができ、指揮は高校の松崎康裕先生が振られることになりますが、幻の楽譜となってしまった連弾バージョン、こちらに載せさせていただきました。

https://soundcloud.com/noriko…/gcnbecz9ch10/s-jnATgDPh0gO

『この世に一つだけのあなたの音楽を!〜誰でもスラスラ、オリジナルで曲が書ける、まったくの初歩からの音楽講座』udemyより配信しました

オンラインで誰でも簡単に楽しく学べる講座を作ってUdemy から配信してみました。『この世に一つだけのあなたの音楽を!〜誰でもスラスラ、オリジナルで曲が書ける、まったくの初歩からの音楽講座をUdemyより配信しました。


https://www.udemy.com/course/musescorewriting/?couponCode=944929D87727EEE8F8E2

内容:作曲の仕方から発信方法までを学ぶ講座。初歩でも楽譜が書け、実際の音になるMuseScore(無料楽譜作成ソフト)をマスター。実際にピアノの演奏を聞きながらメロデイの作り方、和音の進行、曲の構成など体系的な理論が自然に身に付く音楽講座です。

概要:この講座は、MuseScoreというソフトを使い、作曲の仕方から発信方法までトータルに学ぶ講座です。MuseScoreは、音楽を今まで習ったことがなくても、楽器がなくても、楽譜が読めなくても、パソコンで簡単に打ち込みながら楽譜が書け演奏もできます。スラスラ、オリジナルの曲が書くために、言葉の抑揚やリズムを生かしたモチーフを発見して、あとは動かすだけ簡単にオリジナルの曲が書けます。その際、メロデイの作り方、和音の進行や曲の構成など、曲作りに必要な音楽理論も実際の演奏も交えて自然に身に付くように工夫されています。そういった音楽作りのルールも少し学んで曲を作っていくと、実は、誰でも曲を作ることができ、また何となくできた曲やワンパターンの曲にならず、応用も効くようになります。全くの初歩から楽譜が読めない方も、音楽経験者も、MuseScoreの使い方を覚えて気軽に作曲ができる。あなたの音楽を発信でき、音楽で人とあなたが繋がれる世界へ。

新年のごあいさつ

2021年あけましておめでとうございます。

自粛生活が続きますがお変わりございませんか。幸多き一年になりますよう。

昨年の年明けは、前年に夫の寺島が教授職を退職した記念に、ミラノ~ヴェローナ~マントヴァ~ヴェネツィア~ボローニャ~フェラーラ~フィレンツェ~アッシジ~ローマとイタリアの9都市を家族で周りました。ところが、帰国後、2月末のこと、コロナをニュースで知り、その変わりように驚きました。春からズーム会議やオンライン授業などが我が家でも本格化しました。夏頃からは、長引くコロナ対策と健康のため、ダイエットと免疫力アップのため、毎日8000歩を歩いて仕事場でもあるあけぼのホールに通っています。秋以降は、YouTubeチャンネルで作品や講座のオンライン発信事業にとりくんでいます。

作品「生きる」(谷川俊太郎作詞/小林範子作曲)を、新年1月16日 Apple music やSpotify などの全ストアでオンライン配信します。

コロナ禍の時代、いま「生きている!」ということを感じることが何よりも幸せにつながるとの思いを深めながら、谷川俊太郎先生の詩「生きる」に曲をつけることができました。「生きる」ということは、ごくありふれた日常のちょっとしたことを大切にすること。そんなメッセージが、シンプルな旋律の繰り返しの中で語られてゆきます。ちょっとのユーモアも含めながら。日本を元気に!!本年もどうぞよろしくお願いします。

スウェーデンの生活、子育て、教育、仕事、家族のあり方(女性の眼から見たスウェーデンの市民社会①)

日常生活、政治、子育て、教育、仕事、家族のあり方、スウェーデンの市民社会は、女性の視点からみたら、どのようになっているのでしょうか。私達一行(日本から4名、スウェーデンに住む女性5名)は、主に女性と教育という視点からウプサラ(Uppsala)市に居住し、勤務する人達を取材し、男女平等先進国と言われているスウェーデンの実情の一部を探ってきました。音楽は自作曲、虹の玻璃(チェロ:毛利巨塵、ピアノ小林範子)です。

第1章サムボ(事実婚)のカップルに聞く子育てと仕事
スウェーデンの女性の就業率は9割近くにものぼり、一方で子どもの出生率は日本を上回っています。給付金と就学前教育が一体となったスウェーデンの男女の子育てと就労のしくみを取材。

ウプサラ市は、人口20万人。ストックホルムから電車で40分、古くから政治と宗教の中心地で、歴史あるウプサラ大学と教会が並びます。

最初におとづれたのは、ウプサラ郊外に住むMichael HakanssonさんMalin Vessbyさんのお宅です。お二人はサンボという事実婚のカップルです。二人には6歳と三歳の男の子がいます。ミカエルさんは高校の社会の先生、今は休職し、大学院に通っています。マリーンは元々陶芸家で、その上にジャーナリズムを勉強して、起業、今はストックホルムの会社で雑誌の編集長をしています。

日本経済新聞の記事よると、2011年20~64歳のスウェーデンの専業主婦の割合は2%、平均就業率は88%にのぼります。課税は個人単位ですが日本のような主婦に配慮した税制はありません。一方で、スウェーデンは出生率も日本より高く、一人の女性が生涯に生む子どもの数、合計特殊出生率は、1.89で、日本と1.43と比べて上回っています。

背景に、育児給付制度であるペアレント給付金が充実していることがあげられます。育児休暇は夫婦二人で480日の取得できそのうち、そのうち60日は譲渡不可なため男性の育児参加を後押ししています。また390日間は給与の8割が保障されています。

ご主人のミカエルさんです。スウェーデンでは育児休暇中の収入の80%の保障があり、その額を考えて、どれだけ自分たちで育児休暇をとるか決めるのですが、私たちの場合は、給料や育児休暇の保障をあまり考えずにそれぞれ1年間育児休暇をとって、2歳からプレスクールにあずけました。また子どもが生まれる時にも10日間追加して、20日間の休暇とりました。

12就業率と出生率をともに増加させているもうひとつの理由は待機児童ほぼゼロを可能にしている、プレスクールとよばれる幼稚園の存在です。教育省管轄下におかれ、子どもが生まれると早ければ1才から通わせることができます。3歳からは無料です。

スウェーデンでは、子どもは社会のものという考えもの1歳から通える教育のシステムがあります、女性の視点からみると、男女格差をなくす法制度を整え、賃金格差もなくし、全体として給付金と就学前教育が一体となって両親である男女の就労をも助けている姿が浮かびます。このようにして仕事と子育ての両立が可能になっているのです。次章では、子どもの自立心、男女平等、人種など民主主義を基礎にした教育がおこなわれているプレスクールを取材します。

音楽療法の可能性:コルネリア・デランゲの少年ひろたんとのピアノ即興演奏

音楽療法は今日様々な方法があります。私は以前、コルネリア・デ・ランゲ症候群という障害をもっている14歳の少年と出会い、ピアノの即興演奏で交流をはかりながら、ヒロタンの身体的・精神的発達の可能性を探りました。

2004年11月から02007年1月にかけての2年間、毎週1回、30分のピアノの即興演奏を使った個人セッションを行なってきました。コルネリア・デ・ランゲ症候群という障害は発達が非常におそく、14歳になった現在も言葉はありません。

映像作品は、「ひろたんとピアノ」でコルネリア・デ・ランゲ症候群という障害をもっている14歳の少年、 ヒロタンとのピアノの即興演奏での交流(音楽療法)の記録作品です。2007年東京ビデオフェティバルで優秀賞を受賞したときのものです。

コルネリア・デ・ランゲ症候群という障害は、3万人から5万人に1人の割合で生じるそうで、発達は大変におそく、顔は互いにとてもよく似ていて、毛は濃く、中央でつながっている、睫毛はカールし、長い。鼻は小さく、細く、唇は薄く、端が下がっている、顎は小さく、頸は短かく、多毛などの特徴が見られます。

生まれてからずっと長いあいだ、鼻にチューブをつけて寝ていることも多かったので、お母さんによれば「ある意味で手がかからないといった状況」でもあったそうですが。お母さんは仕事に没頭でき、ヒロタンにはあまりかかわらなかった。とはいえ、体が極端に虚弱なので、ちょっとしたことで、かぜをひいたり、様々な病気になったりしたました。明るく話されるお母さんですが、内心は大変な葛藤をかかえていました。

その後、長い時を経、さまざまな葛藤を乗り越え、ヒロタンのお母さんは、障害のある子どもを持つという現実に徐々にではあるが向きあえるようになったそうです。そして彼とお母さんとの関係も変化しはじめました。一方、ヒロタンもすこしずつではありますが、以前には考えられなかったような成長をはじめました。

私が彼(ひろたん)と初めて出会ったのは作品をつくる2年前の冬。彼はとても小さくてかわいらしく,2才半くらいに見えました。でも本当はそのときすでに13歳でした。

ニューヨークで、音楽療法というものに出会った私は、日本に帰ってきてしばらく機会はなかったでのすが、当時、近くの障害児施設でボランテイアをしていたときの縁で、彼とお母さんが家にやってきたのです。

いつも家や養護学校でおなじみの曲が2、3あり それらは「おおきな栗の木の下で」だったり「ぞうさん」だったり「森のくまさん」だったりしましたが、これらを彼との合図に使うことにしました。

これが14歳のヒロタンです。意味のある言葉をしゃべることはなかなかできませんんし、発語も容易ではありません。しかし、マンマ(食事)とかパパとか、ダメとか理解できる言葉はもちろんあります。ものを握るといった動作は苦手で、すぐ放りだしてしまいます。

しかし,その時、彼はしっかり音を聴いていました。そして、私の演奏を真似して弾きだしたのです。ヒロタンは耳だけでなく,全身で音を感じているようです。よくピアノの鍵盤に顔をくつけたり,またピアノの下にはいりこんで振動を肌で感じているようです。また,ピアノに映る自分の顔や姿をよく見ているときもあります。

音が上昇してゆくフレーズを私がひくと大変高揚するようで,左右の足をばたばたさせたり足先をくっつけて打ち鳴らしたり,あごに手をやってあごをげんこつで激しく連打したりします。また気持ちのよいときはにこにこしながら両手を空中に舞うように動かしたりするのです。

ヒロタンはピアノが大好き。いろいろな音が出るのがおもしろいようです。でも、もちろん楽譜は読めません。彼は楽譜も鍵盤の位置も指使いも関係なく、ピアノをたたき出すのです。

ヒロタンが歌を歌っている。ヒロタンは発語も容易ではありません。そこでタイミングをとらえて発語させようと試みます。このように発語をともなうのは大変難しいらしく、よく私ののどに手を当てたりして、歌う時の感じをつかんだりしています。そんなヒロタンがうたうと思わずうれしくなってしまいます。

また、ものを握るといった動作は苦手で、すぐ放りだしてしまいます。そのため彼は他の打楽器に興味をもたないようです。握るスティックやグリップの手をすぐ離してしまいます。

しかし指は動きます。中指と薬指を独立して動かしながら、音の連続したフレーズを奏でます。ヒロタンは右手よりも左手が良く動きます。だんだん右手も良くうごくようになりました。彼はうまく体のバランスをとりながらうまく弾きます。そして響きを聴いているのか、とてもは音が美しくなってきました。タッチも、力強いです。

私とヒロタンは音楽で即興的にフレーズを奏でる。それは対話のようだ。一方がピアノで話しかけると、そのフレーズに呼応して一方がこたえる。音楽を支えたり、リズムにのって別の旋律を奏でたり、突然別のフレーズを持ち出したりする。ヒロタンはこだわりなく、壊してしまったりするのです。

ヒロタンとの交流を深めてゆくなかでお母さんからいろいろなお話をうかがうことができました。そのお話のなかで、ヒロタンとの関わり方の変化や社会の中で受け入れられ方の難しさなど私には強く印象づけられました。

「かっこうをつけないで、きれいごとをいわないで、無理なら無理といって、それでお互い笑っていられるのが一番だな」。最近ショートステイなども利用することで、心に余裕もでき、帰ってくるとお互いがなおさらうれしいという気持ちになったというお母さんは、ショートステイのような貴重なシステムがあってすごくうれしいが、私他のお母さんは一緒につれていたり、家から出なかったりしている様子で大変そうだとおっしゃっていました。

この2年間、彼は音楽的に大きく成長しています。お母さんによると、彼の日常も体調も落ち着いて、生活の中で成長が感じられるといいます。たとえば、階段を2階から自分で下りて来る(階段に腰かけながら)などです。

ヒロタンの将来については、お母さんは悲観的です。というのは、通っていた養護学校は高校生までで、卒業後は受け入れ先がないのです。そういった障害者の福祉施設は県内にはなく、現在の家から通えるような環境にはないそうです。

医学は進歩していく中で、長い時間をかけて成長していく彼らを、我々はどのように受け入れていけばよいのでしょうか。。

(この記録を東京電機大学の学生である松浦君とビデオドキュメンタリー作品としました)